2025/12/24
写真は中古住宅の柱の傾きを調べています。柱にレーザーを当てて垂直を確認。足元と中間で柱が右側に傾いていることがわかります。
松山市で住宅診断士が見つけた「柱の傾き」という重要なサイン
「見た目は問題なさそうだけど、本当にこの家は大丈夫だろうか?」
中古住宅の購入前や、築年数が経ったことご自宅について、このような不安を感じたことはありませんか?
私たちは松山市で住宅診断(ホームインスペクション)を行う住宅診断士として、日々多くの住宅を調査しています。
その中で、以外と多い事例が「柱の傾き」です。
写真で分かる「柱の傾き」とは?
今回の住宅診断では、レーザーを使い柱の垂直を確認しました。すると、柱の足元と中間で明確なズレ(傾き)が確認できました。
これは、
✔柱が完全に垂直ではない
✔経年劣化や構造的な影響を受けている可能性があることを示しています。
需要なのは、傾きがある=すぐに危険というわけではない点です。
しかし、「何も問題がない」とは言えない重要なサインでもあります。
なぜ柱は傾くのか?住宅診断の視点
住宅診断で実際に多い原因は、以下のようなものです。
⓵建築当初からの施工誤差
特に築年数が経過した木造住宅では、当時の施工精度による誤差が残っているケースがあります。
⓶地盤の影響(不同沈下)
地盤がわずかに沈下すると、柱や建物全体が追従して傾きます。基礎のひび割れや建物の不具合が同時に見られる場合は注意が必要です。
⓷経年のよる木材の変形
木は「生きた材料」です。長年の荷重により、徐々に変形(クリープ)することがあります。
⓸過去のリフォームの影響
壁を撤去した際に、十分な補強がされていないと、建物のバランスが崩れ、柱に影響が出ることもあります。
ご自宅は大丈夫ですか?こんな症状は要注意
次のような症状があれば、一度住宅診断をおすすめします。
・ドアや引戸が閉まりにくい
・床が傾いている気がする
・柱や壁に隙間がある
・建具の隙間が上下で違う
・リフォーム歴が多いが、構造説明を受けていない
これらは、柱の傾きや構造の歪みが関係している可能性があります。
住宅診断は、欠陥を探すためではなく、「現状を正しく知り、安心して住むため」のものです。